【プロが教える】ハウストレーニングの方法

車でのお出掛け時や災害時、ホテルへ預ける時や入院時に大活躍のハウス(クレート)トレーニング。クレートを使用することからクレートトレーニングとも言われています。

ハウストレーニングがしっかりとできていると、クレート内では愛犬がストレスを感じることなく落ち着いて安心に生活できるスペースを確保することができます。

何より愛犬の安全を守ることにも繋がりますので必ず行って欲しいしつけの一つです。今回は正しいハウストレーニングの方法を各STEPに沿って紹介します。

ハウス(クレート)の選び方

飛行機での移動が今後考えられるようであれば、IATA航空輸送基準をクリアしているものを選ぶようにしてください。

大きさの目安は、犬がクレートの中で1周クルクルと回れる幅が確保できていて、フセをした状態でも少しだけ余裕のある長さのもの。

あまり大きすぎても運んだ際に内壁にぶつかってケガの原因になってしまいますのでぴったりサイズのものを選んでください。

ハウストレーニング【STEP1】

本格的にハウストレーニングをする前にしておいてください。スムーズにトレーニングが進みます。基本的にはクレートに慣れてもらう為のものです。

目に触れる場所にクレートを出しておき、クレート自体に慣れてもらう。

ご飯をクレート内で与える。※扉は閉めないで良いです。中に入るのを嫌がるようであればクレート内の手前に置き、外側から食べるようにしても良いです。

ハウストレーニング【STEP2】

おやつをクレートに入れる。(手で中に誘導するイメージ。扉は閉めない。)

最初の段階では手前で良いです。前脚のみしか入れない子は何度か繰り返して体が全て入るようにステップアップしていきましょう。この段階ではおやつを食べてすぐに出てきてしまっても良いです。

絶対に無理矢理押し込んで入れようとはしないでください。クレートが嫌いになってしまいます。

あまりにもあちこち行ってしまう子の場合は、初めはリード付けると行動範囲を制限できるのでやりやすいです。

体が全て入れるようになったら、扉側に戻ってくる前を向いたタイミングで再度おやつ&褒める。(すぐに中から出てこないように)

①・②を繰り返し行う中でクレートに入るタイミングで「ハウス」と声を掛ける。

目標は手の誘導を徐々に少なくしていき、声のみでクレートに入ってもらうようにしていくことです。

「ハウス」の声掛けのみで中で待機できるようになればSTEP2は完璧です。

※各段階で少しでもできることが増えた場合は、ご褒美&しっかりと褒めてください。また、失敗が続くようであれば次に進まずに、愛犬ができる所に戻って再度繰り返しトレーニングを行います。

ハウストレーニング【STEP3】

「ハウス」の声掛けでクレートに待機した状態でゆっくりと扉をしめて扉越しにすぐにおやつをあげる。

(急いで閉めてしまうと音などにびっくりして恐怖心を与えてしまう可能性があります。)

この段階ではおやつをあげて褒めてあげたら扉をすぐに開けて良いです。

扉を閉めている時間を徐々に長くしていく。

扉を閉めて少し経ってからおやつをあげて扉が閉まっている状態でも落ち着ける時間を長くしていきます。

扉を閉めて飼い主が少し離れた場所へ移動する。落ち着くことが出来ていればご褒美&たくさん褒めてあげてください。

クレートから離れた所から「ハウス」の声掛けを行う。

喜んでクレートに入り、飼い主が来て扉を閉めても落ち着くことができていればOK。ご褒美&たくさん褒めてあげてください。

ここまで出来ればハウストレーニングは完璧です。

まとめ

愛犬の安全を守ることにも繋がりますので、必ずして欲しいしつけの一つです。

自宅でフリーにしている場合でも愛犬が安心できるスペースとしてクレートは常に設置しておくことも良いです。お昼寝などをクレートでするようになれば、クレートでどこへ連れていってもクレート内では落ち着くことのできるようになります。

ハウストレーニングはクレートのイメージを良くすることが非常に重要になりますので、1回で長時間のトレーニングはしないようにしてください。(5~10分程度で良いです)

また、楽しくトレーニングできているタイミングで止めることも重要です。次のトレーニングが愛犬にとって楽しいものになります。クレートは良い所で落ち着ける場所であることを是非教えてあげてください。